大気圧プラズマ表面処理装置
Tough Plasma(タフプラズマ)高い処理能力と充実した監視機能により
生産性アップを実現

工作機械/工具破損(折損)検知・稼働監視ソリューション
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大気圧プラズマによる表面処理とは

大気圧プラズマクリーニング洗浄装置は、大気圧下でプラズマを発生させ、材料表面の有機物の分解除去や親水基の付与を行う装置です。プラズマとは固体・液体・気体に続く「物質の第4の状態」であり、電子やイオン、ラジカルが混在した状態です。この装置は、プラズマ中の酸素ラジカルを利用して材料表面の有機汚れを化学的に除去し密着力の向上、親水性付与などの効果を得られます。また、親水基の付与により、接着力・密着力を向上させます。

従来の有機溶剤洗浄や薬品洗浄と比較して環境負荷が少ないのが特徴です。また、接着前処理やコーティング前処理としての効果も高いとされています。大気圧プラズマは、減圧(真空)プラズマと異なりチャンバーが不要で設置コストが低く、インライン化が可能です。また、特定部位のみを処理できるため、複雑な形状の部品にも対応できる点もメリットです。

大気圧プラズマによる表面処理とは

大気圧プラズマ表面処理装置
「Tough Plasma(タフプラズマ)」の特長

1. 高い処理能力

Tough PlasmaはFUJI独自の技術でプラズマ状態をキープしたまま高密度なプラズマ照射を実現しています。

例えば機材がPPGF(ガラス繊維強化ポリプロピレン)の場合、最大処理速度は1,500mm/sとなります。

一般的な大気圧プラズマと比較して、Tough Plasmaはその数倍のスピードで処理を行っても高い効果が期待でき、生産性の大幅な向上が実現できます。

大気圧プラズマクリーニング洗浄装置「Tough Plasma(タフプラズマ)」の特長

2. 様々な形状、サイズのワークに対応

Tough Plasmaは長いギャップ照射(長照射距離)が可能です。

20mm幅、30mm幅、40mm幅の広範囲照射用ノズルから、局部照射用のΦ5mmスポットノズル、さらにはカスタム延長ノズルまでラインナップがあります。
ロボットアームと組み合わせた大面積処理や精密な局部照射が可能です。従来の表面処理技術では対応が難しかった複雑形状の部品でも、適切なノズル選択と設置により効率的な処理が可能です。

こうした柔軟性により様々な形状・サイズの製品に最適な表面処理ができます。

大気圧プラズマクリーニング洗浄装置「Tough Plasma(タフプラズマ)」の特長

3. 低温処理

Tough Plasmaのプラズマガス温度は照射距離10mmで約180℃、照射距離が40mmでは約90℃まで低下します。照射距離によって温度を調整でき、熱に弱い材料にも安全に処理が可能です。過処理により表層がダメージを受ける事で剥離する事もありますが、Tough Plasmaは他の大気圧プラズマと比較しガス温度が低いため、試料へのダメージなく処理が可能です。

例えばPP、PVA、PA6、PBTといった熱可塑性樹脂の融点と比較しても、照射距離を適切に設定することで熱ダメージを防止できます。特に薄肉部品や熱に弱い材料への処理においては、この低温処理能力が大きな利点となります。

大気圧プラズマクリーニング洗浄装置「Tough Plasma(タフプラズマ)」の特長

4. 充実した監視機能

Tough Plasmaは品質と安全性を確保するための充実した監視機能を備えています。

  • ガス流量センサ:プラズマ装置へ供給されるガス流量の低下を監視
  • プラズマ電流センサ:消費電流を監視することでプラズマ状態を把握
  • メンテナンス時期アラート機能:消耗品の交換時期が近づくと警告、交換時期になるとエラー停止

新製品「Tough Plasma ATOM」

「Tough Plasma ATOM」は超高密度大気圧プラズマユニットであり、本製品の最大の特長は「設置・運用の容易さ」「超高速処理」「メンテナンスフリー」の3点です。

圧縮エアと電気のみでプラズマ処理が可能となり、既存機種と比較してイニシャルコスト・ランニングコストを大幅に削減できます。

自社開発技術により超高密度のプラズマ処理を実現し、エアを使用したプラズマ処理において超高速処理が可能です。

メンテナンスは年間1回、あるいは2回程度で済み、消耗品の交換もお客様にて簡単に行えます。

プロセスガスにはエア(40L/min)を使用し、電源はAC200〜240V(単相)、消費電力は900Wです。
装置サイズはプラズマヘッドが89mm×83mm×300mm、制御ボックスが400mm×590mm×756mmです。

適用範囲は自動車部品から産業機器まで幅広く、特に接着剤、シール剤、FIPG(液状ガスケット)塗布の前処理に最適です。具体的にはコックピットディスプレイ、各種モーター、バッテリー、エンジン、フレキシブル基板などへの応用例が示されています。

新製品「Tough Plasma ATOM」

Tough Plasma 製品ラインナップ

ATOMNEW FPF20-GM FPF20-ST FPB20
Tough Plasma 製品ラインナップ Tough Plasma 製品ラインナップ Tough Plasma 製品ラインナップ Tough Plasma 製品ラインナップ
先端ノズル 幅広ノズル ※開発中 20mm, 30mm, 40mm 20mm 20mm
スポットノズル Φ4.5 mmストレートノズル Φ5mm Φ5mm Φ5mm, Φ1.6mm
プロセスガス 流量 N2 60 L/min N2 60 L/min N2 5L/min
Air 40 L/min Air 30.6 L/min Air 0.6 L/min Air 20 ml/min
電源 AC200~240V(50/60 Hz) AC200 V (50/60 Hz) AC200 V (50/60 Hz) AC100 V (50/60 Hz)
消費電力 900W 1,800W 1,250W 200W
寸法(L×W×H) ヘッド 89×83×300mm*1 89×92×230mm 89×80×273mm*1 60×50×150mm
コントローラー 400×590×756mm 495×477×1,220mm 405×473×1,220mm 216×381×179mm
操作パネル 330×102×218mm
質量 ヘッド 1kg 1.5kg 1.2kg 0.5kg
コントローラー 66kg 110kg 105kg 11.5kg
駆動電源 1.5kg
操作パネル 4.2kg

*1 ケープルと一体型

評価テストの実施について

Tough Plasmaは日本だけに限らず海外のお客様に対して評価テスト体制を整えています。

ワークにプラズマを照射し、その効果を確認できる環境を整備しています。特に、プラズマ照射後に接触角計を用いて濡れ性を測定し、処理前後での表面状態の変化を数値化して評価することが可能です。評価テストにより、処理前には約90度だった接触角が、処理後は10度以下に改善された事例があります。

一方、海外でのテスト体制については、山善の海外支社との連携が構築されています。山善の海外支社は大気圧プラズマの海外代理店としての役割を担っています。山善の海外支社からエンドユーザーに対して、評価テスト対応を行っており、海外のお客様にも日本国内と同等の評価テスト体制を提供しています。

他にも、プラズマユニット・周辺装置販売、アフターサポートなどのサービスが提供されており、充実したサポート網を構築しています。

評価テストの実施について 評価テストの実施について

よくある質問

Q効果のある材料は?開閉ボタン
APTFE以外は実績がございますのでご相談ください。
Qプラズマ効果の保持時間は?開閉ボタン
A時間経過によって効果は減衰いたします。
材質や保管状況によって異なるため実測することを推奨しております。
Q設備化は対応可能か?開閉ボタン
A実績ございますので、ご相談ください。
Q実機見学やデモは可能か?開閉ボタン
AFUJI本社で可能です。
Q装置レンタルは可能か?開閉ボタン
A全機種でレンタル可能です。FUJIエンジニアによるサポートもございます。

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